← コラム一覧

集客の全体設計

クリニックの集患代行|依頼前に揃える院内情報と役割

エッセンスクライアント 編集部 公開 2026.10.02 更新 2026.10.11

集客の全体設計の進め方を3段階で整理した図
施策を考えるときの基本の流れ。具体的な手順は本文で解説します。

集患代行を頼むことが決まり、初回の打合せ日も入った。けれど「当日までに何を用意しておけばいいのか」がはっきりしないまま、日にちだけが近づいている。そんな状況でこのページを開いた方もいるかもしれません。

打合せまでに院内でまとめておきたいのは、診療対象、受付可能枠、既存導線、担当分担、匿名集計の5つです。これが揃っていると、代行会社は院内の状況に合った施策を組み立てやすくなります。

理由はシンプルで、広告やWebの作業は外部に任せられても、診療内容の確認、予約の受付、来院後の対応は院内に残るからです。この記事は発注後の準備に絞り、費用や会社選びは扱いません。

この記事の内容

打合せ前にまとめておきたい5つの院内情報

完璧な資料でなくて構いません。院内で作りやすい形式で、次の5つを書き出してみましょう。担当は一例です。

  1. 診療対象:力を入れたい診療やメニュー、受けていない相談、自由診療の費用やリスク説明の確定版(院長)
  2. 受付可能枠:曜日・時間帯ごとに新患を受けられるか、電話の受付時間、Web予約の有無、休診予定(受付責任者)
  3. 既存導線:ホームページ、予約フォーム、電話番号、LINE、Googleビジネスプロフィールなど、患者さんが予約に至る今の経路(事務長・Web担当)
  4. 担当分担:原稿を承認する人、写真などの素材を出す人、数を集計する人、連絡窓口、広告アカウントの管理権限(事務長)
  5. 匿名集計:新患の予約数、初診のキャンセル数、どこで知ったか、電話の着信と応答の件数(受付スタッフ)

なかでも受付可能枠は先に伝えておきたい情報です。たとえば広告を出している時間帯に電話がつながらない、新患枠がすでに埋まっている、という状態では、クリックが増えても予約にはつながりにくくなります。枠が分かっていれば、配信する時間や着地ページを院内の受け入れ状況に合わせる相談ができます。

図で整理:実行する3つのステップ

  1. 院内情報を5項目で書き出す

    診療対象、受付可能枠、既存導線、担当分担、匿名集計を、院内で作りやすい形式で一覧にまとめる

  2. 導線と匿名の件数記録を揃える

    予約までの段階を書き出し、広告の成果と院内の予約・来院の数え方を分けて、個人を特定しない件数だけを記録する

  3. 役割と承認の流れを決める

    院内と代行会社の作業を分け、原稿の版・承認者・承認日を残すシートを用意して打合せで確認する

本文の手順を要約した図です。実績を示すデータではありません。
広告表示からクリック、予約ページ到達、予約完了、初診来院までを段階で示したファネル図
既存導線は予約までの段階に分けて書き出すと、院内で数える項目を決めやすくなります。

「予約」をどう数えるかを先に合わせておく

既存導線は「広告表示→クリック→予約ページ到達→予約完了→初診来院」のように段階で書き出すと、それぞれの段階で院内が数えられるものを決めやすくなります。

ここで気をつけたいのが、広告の管理画面に出る成果と、院内の予約・来院は別の数字だという点です。Google広告では、購入・登録・電話問い合わせなど広告主が価値があると判断した行動を「コンバージョン」として選び、ウェブサイト、通話、オフラインといったデータソースから測定します(Google 広告ヘルプ「コンバージョン測定について」)。何を「予約」と数えるかを打合せで合意しておかないと、報告の数字と院内の実感がずれてしまいます。分母や対象期間の揃え方は、クリニック集客の数字|検索・予約・来院の定義を揃えるで定義表の作り方として詳しく説明しているので、数字の話を深めたいときに役立ちます。

院内の記録は、患者さんを特定しない件数だけで十分です。氏名や連絡先、診療内容を含む一覧は代行会社に渡しません。記入のイメージは次のとおりです(値は書き方を示す仮の例です)。

日付 新患予約(Web) 新患予約(電話) 初診キャンセル どこで知ったか(受付で聞き取り)
○月○日 ○件 ○件 ○件 Google検索/口コミ・紹介/看板・通りがかり/その他Web/その他

「どこで知ったか」の選択肢は少なめにしておくと、忙しい受付でも続けやすくなります。電話は着信数と応答数を日ごとに残し、出られなかった時間帯もメモしておくと、配信時間を相談するときの材料になります。

院内に残る仕事と、任せる仕事を分けておく

代行会社に頼んでも、院内でしか判断できないことは残ります。打合せ前にざっと分けておくと、当日の確認がスムーズです。以下は記入例です。

作業 院内 代行会社
広告・LP・投稿の原稿 診療内容の確認と最終承認 作成と修正
写真・経歴などの素材 提供と掲載してよいかの判断 必要な素材の依頼
口コミ 来院された方への声かけ 返信文案の作成
広告アカウント 名義と管理者権限の確認 運用作業
月次レポート 院内の新患数・初診キャンセル数と見比べる 流入・成果の報告
受付時間・休診の変更 変更の連絡 配信設定への反映

原稿の承認はチャットのやり取りだけで済ませず、どの版を、誰が、いつ承認したかを一枚のシートに残しておくことをおすすめします。あとで「この表現はいつ決めたのか」と振り返るときに助けになります。広告表現そのものの確かめ方は、医療広告の確認手順|原典・掲載表現・判断記録を揃えるで公式資料の探し方から説明しています。法的に問題がないかの判断が必要な場合は、所管の一次資料や専門家への確認が必要です。

準備が途中でも、打合せは進められます

5つすべてが揃っていなくても、打合せを延ばす必要はありません。今の状態に合わせて、話し合う順番を変えればよいと考えています。

  • 受付可能枠がまだ決まっていない:配信を始める前に、枠と受付時間を決めることを議題にする
  • 匿名の件数記録がまだない:最初の月は、数え方と「予約」の定義づくりを優先する
  • 承認者や期限が決まっていない:公開日を決める前に、承認の流れを固める
  • 5つが揃っている:施策の優先順位と、毎月の確認方法を話し合う

今日できる一歩としては、まず受付可能枠から書き出してみましょう。曜日と時間帯を並べ、新患を受けられるところに印をつけるだけでも、打合せで伝えられることがぐっと増えます。

当社のクリニック向け広告運用代行では、美容医療・保険診療の特性を踏まえ、媒体選定、広告、LP、LINE、計測までを設計し、予約・来院・売上を基準にしたレポーティングを行うことをサービス紹介で案内しています。院内の情報をどこまで整理すればよいか迷う部分があれば、途中の状態のままでもエッセンスクライアントにご相談ください。

参照資料・本文の確認日:2026年10月11日

集客の全体設計の記事を続けて読む →

NEXT STEP

次に知りたいことから、読み進める

いまの課題に近いところから選べます。

状況に合う進め方を、エッセンスクライアントに相談する

施策や依頼する範囲が決まっていない段階でも、お問い合わせいただけます。