内製化・依頼先の選び方
クリニック集客代行の費用比較|見積書で確認する7項目
複数の集客代行会社から見積書が届いたものの、書式も項目名もばらばらで、どれが本当に安いのか分からない。合計金額だけで決めてよいのか、手が止まってしまう場面もあると思います。
合計金額を比べる前に、初期費用・月額・媒体費・制作範囲・追加作業・解約条件・引継ぎの7項目を1枚の表に書き写してみることをおすすめします。会社ごとに含まれる作業が違うため、項目をそろえないと「安く見える見積」と「必要な作業まで入った見積」の区別がつかないからです。
この記事では世間の相場ではなく、手元の見積書どうしを比べる手順に絞って説明します。
この記事の内容
比べ始める前に、3つの前提をそろえる
たとえばA社は税抜で媒体費別、B社は税込で媒体費込みだとすると、数字をそのまま並べてもB社が高く見えてしまいます。7項目を書き写す前に、次の3点を各社でそろえておくと安心です。
- 比較する期間:月額だけでなく、契約期間全体(たとえば12か月)でいくらになるかを計算できるようにする
- 依頼したい施策:広告運用、Googleビジネスプロフィール、サイト更新など、同じ施策が各社の見積に入っているか
- 金額の書き方:税込か税抜か、媒体費を含むかどうか
そろわない場合は表に「前提違い」とメモし、同じ条件での再見積をお願いしてみましょう。
図で整理:実行する3つのステップ
- 前提をそろえる
比較期間・依頼したい施策・税や媒体費の書き方を各社でそろえ、ずれがあれば同じ条件で再見積をお願いする
- 7項目を書き写す
初期費用・月額・媒体費・制作範囲・追加作業・解約条件・引継ぎを1枚の表に並べ、見つからない項目は「記載なし」と書く
- 質問して総額で比べる
記載なしの項目を質問で埋め、初期費用+月額×契約月数+媒体費+想定追加作業で契約期間の総額を出してから判断する

見積書から探したい7つの項目
見積書と契約書案から、次の7項目を探して書き写します。見つからない項目は空欄にせず「記載なし」と書いておくのがコツです。空欄だと、見落としたのか書かれていないのかが後から分からなくなるためです。
- 初期費用:アカウント設計、計測設定、LPや広告素材の初回制作など、何に対する費用か。Google広告では購入や登録のほか電話問い合わせも成果として設定でき、ウェブサイト・通話・オフラインなど測定の種類が分かれています(Google広告ヘルプ:コンバージョン測定について)。Web予約の完了だけを測るのか、電話も含めるのかで作業量が変わるので、一緒に聞いておくと比べやすくなります。
- 月額(運用費):毎月どの作業が何回行われるか。レポートの頻度、定例会の有無、改善作業の範囲。
- 媒体費:広告媒体へ院が直接払うのか、代行会社経由で請求されるのか。手数料が媒体費の割合で決まる場合は、最低手数料の有無も。
- 制作範囲:広告文、バナー、LP、投稿画像などのうち月額に含まれるものと本数、修正回数。上の図のように、認知から予約・来院・口コミまでのどの段階を支える制作なのかを確かめる目安にもなります。
- 追加作業:LP修正や素材追加、新しい媒体の追加など範囲外の作業の単価と、発注前に見積が出るか。
- 解約条件:最低契約期間、自動更新の有無、解約を伝える期限、途中解約時の精算方法。
- 引継ぎ:広告アカウントや計測ツールの名義と、解約後に渡される設定・データ・制作物の範囲。Google広告にGoogleアナリティクスから成果を取り込むには、Google広告の管理者権限などが必要とされています(同ヘルプ)。院がどの権限を持てるかを契約前に聞いておくと、解約後も計測を続けやすくなります。
2社の見積を同じ表に並べた記入例
以下は編集部が作った仮の記入例です。金額ではなく「どう書かれているか」を並べると、質問すべき箇所が見えてきます。
| 項目 | A社(仮) | B社(仮) | 次にすること |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 計測設定込み | 内訳なし | B社に内訳を聞く |
| 月額 | 月次報告・定例あり | 作業回数の記載なし | B社に月の作業内容を聞く |
| 媒体費 | 直接支払い | 代行会社経由 | 手数料の計算方法を確認 |
| 制作範囲 | 広告文のみ | バナー含む | A社の素材制作費を確認 |
| 追加作業 | 単価表あり | 都度見積 | 事前見積の有無を確認 |
| 解約条件 | 記載なし | 自動更新あり | 両社に契約書案を依頼 |
| 引継ぎ | 院の名義で作成 | 記載なし | B社に名義と権限を聞く |
表が埋まったら、契約期間の総額を「初期費用+月額×契約月数+媒体費+想定される追加作業」で計算します。追加作業は見込みの回数を仮に置き、仮の数字だと表に書き添えておきましょう。
総額が近いときの決め方と、今日できること
総額に大きな差がないときは、次の順で考えると迷いにくくなります。公式の基準ではなく、編集部からのおすすめです。
- 「記載なし」が残っている → 回答がそろうまで比較を保留する
- 総額は安いが制作範囲が狭い → 必要な追加作業を足して計算し直す
- 引継ぎ・解約条件があいまい → 契約書の条項で確かめられるまで決めない
- 7項目がそろい差が小さい → 提案内容や担当体制の比較へ進む
費用以外の観点で比べたくなったら、担当体制・成果の定義・計測・引継ぎ条件で提案書を並べるクリニックのマーケティング会社選び|提案書を比べる評価表が次の参考になります。すでに代行を使っていて一部を院内に戻すか迷っている場合は、工数と責任の分け方を扱うクリニックの広告運用代行|内製に戻す業務の決め方が役立ちます。
今日できる一歩として、まずは手元の見積書1枚から7項目を探し、「記載なし」の数を数えてみましょう。それだけで、各社に聞くべきことがはっきりします。
株式会社エッセンスクライアントのクリニック向け広告運用代行では、媒体選定・広告・LP・LINE・計測までを設計し、予約・来院・売上を基準にしたレポーティングを行っています(サービス一覧)。見積のどこまでが含まれているのか整理しきれない段階でも、お気軽にご相談ください。
参照資料・本文の確認日:2026年10月11日