← コラム一覧

広告・クリエイティブ

医療広告の確認手順|原典・掲載表現・判断記録を揃える

エッセンスクライアント 編集部 公開 2026.09.30 更新 2026.10.11

広告・クリエイティブの進め方を3段階で整理した図
施策を考えるときの基本の流れ。具体的な手順は本文で解説します。

入稿の締切が近いのに、広告の見出しの一文で手が止まってしまう。「この言い方で大丈夫だろうか」と気になっても、前回どの資料を見て決めたのかが残っておらず、また一から調べ直している。医療広告の確認では、こうした場面が起こりがちです。

このとき最初にしておきたいのは、広告に載せる表現の一つひとつについて、「厚生労働省のどの資料の、どこを読んで判断したか」を書き残すことです。根拠となる箇所が見つからない表現は入稿せずに保留し、院内の責任者や、医療機関を所管する自治体の相談窓口で確認します。

なお、この記事は表現が適法かどうかを判定するものではありません。判断に必要な材料をそろえ、あとから誰が見ても経緯がわかるように残す手順を扱います。

この記事の内容

まず開く資料は、厚生労働省のページにまとまっています

ここでいう「原典」とは、要約記事などではなく、国が公開している元の資料のことです。厚生労働省の「医療法における病院等の広告規制について」には、確認で参照する資料が一か所に掲載されています(2026年10月11日確認)。

  • 関係規程:医療法、医療法施行令、医療法施行規則(抜粋)、広告することができる事項を定めた告示
  • 医療広告等ガイドライン(指針)と、そのQ&A
  • 医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書(第6版。令和8年3月30日付の事務連絡と別紙)
  • 指導・措置等の実施手順書のひな型(令和6年8月23日付の事務連絡)
  • 医療広告相談窓口一覧(広告の相談は、医療機関を所管する自治体の窓口へと案内されています)

同じページでは、契約内容や解約条件の相談は消費者ホットライン188番へと案内されています。広告表現の相談先と、契約の相談先は別だと覚えておくと迷いません。

禁止される表現の種類や、記載してよい範囲の条件は、この記事では要約しません。他の記事の要約を根拠として書いてしまうと、資料の版が改定されたときや、細かな条件を読み落としたときに気付きにくくなるからです。必ず原典の本文を一緒に開いて確認しましょう。

図で整理:実行する3つのステップ

  1. 載せる表現を洗い出す

    広告文・画像や動画内の文字・リンク先ページの対応箇所を、確認表に1行1表現で書き写す

  2. 原典で該当箇所を探す

    厚生労働省のページからガイドライン・Q&A・事例解説書を開き、資料名・該当箇所・版を書く

  3. 判断を記録し、迷う表現は保留

    根拠を見つけた行は確認者と日付を残して承認へ、見つからない行は入稿せず確認先を決める

本文の手順を要約した図です。実績を示すデータではありません。

表現ごとに「どこを読んだか」を残す確認表

おすすめは、1行に1つの表現だけを書く確認表です。広告の見出し、画像の中の文字、リンク先ページの該当文を別々の行に分けておくと、どこを直したのか後から追いやすくなります。以下は記入例で、文言や番号はすべて仮のものです。

項目 記入例(仮)
原稿ID・版 検索広告A-v2
掲載箇所 見出し2
掲載表現 実際の文言をそのまま書き写す
参照した原典 医療広告等ガイドライン/Q&A/事例解説書(第6版)のいずれか
該当箇所 章・項目名やQ&Aの問番号
判断 根拠を特定済/保留
保留理由・確認先 該当箇所を特定できず、院長確認待ち
確認者・確認日 担当者名と日付

「判断」の欄には「適法」「OK」とは書かず、根拠の箇所を見つけられたかどうかだけを書きます。最終的に掲載するかどうかは、広告主である医療機関の責任者が決め、その承認者と日付も残しておきます。

入稿前に進める3つの手順

1. 載せる表現を洗い出す

広告文、画像や動画の中の文字、リンク先ページの対応する箇所を一覧にし、確認表へ1行ずつ書き写します。リンク先のページだけを直した場合も、広告文と合わせて洗い出し直すと見落としを防げます。

2. 原典で該当箇所を探す

厚生労働省のページからガイドライン、Q&A、事例解説書を開き、表現に関係する箇所を探して、資料名と該当箇所を書きます。どの版を読んだかも残しておくと、資料が改定されたときに見直す行を絞り込めます。

3. 判断を記録し、迷う表現は保留にする

根拠の箇所を見つけられた行は、確認者と日付を書いて責任者の承認へ回します。見つけられない行は保留とし、次の目安で確認先を決めます。

迷ったら保留にする目安

  • 原典で該当箇所を見つけられない:入稿せず保留し、院内の責任者へ回します。
  • 担当者の間で読み方が分かれる:保留にして、医療広告相談窓口一覧から所管自治体の窓口を確かめます。
  • 媒体の審査は通ったが、原典は確認していない:審査結果を根拠の欄には書かず、原典を確認します。
  • 原典の版が改定された:改定前の版を根拠にしていた行を確認し直します。

広告媒体の審査は、各社の基準による別の手続きです。確認表の根拠とは分けて記録しておくことをおすすめします。

今日できる一歩と、次に読みたい記事

まずは、いま手元にある広告原稿から見出しを1本選び、確認表の1行目に書き写してみましょう。厚生労働省のページを開いて該当箇所を探すだけでも、迷いの正体が見えやすくなります。

確認表ができると、次は修正のたびに版を上げて履歴を残す運用が必要になります。案件ごとの修正箇所や公開版の管理は美容医療の広告表現チェック|修正履歴を残す運用表で扱っています。ホームページ全体の更新の中に原典の確認をどう組み込むかは、クリニックのホームページ集客|更新・計測を始める5ステップが参考になります。

広告・LP・LINE・計測をまとめて見直したいものの、どこから手を付けるか整理しきれない場合は、エッセンスクライアントのクリニック向け広告運用代行についてご相談ください。

参照資料・本文の確認日:2026年10月11日

広告・クリエイティブの記事を続けて読む →

NEXT STEP

次に知りたいことから、読み進める

いまの課題に近いところから選べます。

状況に合う進め方を、エッセンスクライアントに相談する

施策や依頼する範囲が決まっていない段階でも、お問い合わせいただけます。